概要
ベトナムのライチは北部地域の特産品で、年間生産量は約30万トンです。甘く芳醇な香りが特徴の「ヴァイティエウ」(Vải thiều)種が主流で、中国に次ぐ世界第2位の生産量を誇ります。収穫期間が短いため、生鮮出荷と加工品(冷凍、乾燥、缶詰)の両面で市場開拓が進んでいます。
栽培地域・産地
バクザン省はベトナム最大のライチ産地で、全国生産量の約50%を占めます。ルックガン県のライチは特に品質が高く、ブランド化されています。ソンラ省のライチは標高が高い環境で栽培され、収穫時期が遅いため端境期の出荷が可能です。
栽培方法・収穫期
ライチの収穫期は6月から7月の約1カ月間に集中します。収穫期間が非常に短いため、収穫後の鮮度保持技術が極めて重要です。低温保存、MAP包装(調整気体包装)、ワックスコーティングなどの技術が導入されています。定植から5〜6年で初結実し、15年以上の成木は1本当たり100〜200kgの果実を生産します。
輸出・市場動向
ライチの主要輸出先は中国、日本、オーストラリア、EU、アメリカです。年間輸出額は約1.5億ドルで、輸出拡大に向けた品質向上と保存技術の開発が進んでいます。冷凍ライチの輸出も増加しており、シーズンオフの需要に対応しています。
日本との関わり
ベトナム産ライチは2014年に日本への輸入が解禁されました。蒸熱処理による植物検疫条件を満たした製品が毎年6〜7月に輸入されています。日本での販売量は年間約200トン程度ですが、百貨店やスーパーでの取り扱いが拡大しており、夏の季節商品として定着しつつあります。