概要
ポメロ(ザボン、文旦)はベトナムで古くから栽培されている柑橘類で、年間生産量は約80万トンです。「ブオイ」(Bưởi)と呼ばれ、旧正月(テト)には縁起物として欠かせない果物です。ナムロイ種、ダーシャン種、ディエン種など多数の地方品種があり、それぞれ独自の風味を持っています。
栽培地域・産地
ポメロの産地は広範囲にわたりますが、ドンナイ省のタンチュック・ポメロ、ヴィンロン省のナムロイ・ポメロ、ホアビン省のディエン・ポメロが有名です。各産地の品種は地理的表示の保護を受けており、ブランド価値が確立されています。
栽培方法・収穫期
ポメロの収穫期は9月から翌年1月にかけてで、旧正月(1〜2月)の需要最盛期に合わせた出荷が行われます。定植から3〜4年で初結実し、8年以上の成木は1本当たり100〜200個の果実を生産します。近年は無核(種なし)品種の開発や、テト向けの高品質果実の生産技術が進歩しています。
輸出・市場動向
ポメロは主に国内消費向けですが、近年は欧米やアジアへの輸出も増加しています。テト期間中は国内価格が通常の2〜3倍に上昇するため、国内市場が農家にとって最も収益性の高い販売先です。ポメロの精油やジュースなど加工品の開発も始まっています。
日本との関わり
ベトナム産ポメロは日本への輸入が可能で、植物検疫条件をクリアした製品が少量輸入されています。日本市場ではまだ認知度が低いものの、ベトナム料理店やアジア食品店で見かけるようになっています。日本の文旦との風味の比較が注目されることもあります。