NÔNG NGHIỆP VIỆT NAM — TẠP CHÍ NÔNG NGHIỆP ĐÔNG NAM Á

「低排出グリーン米」認証が7万トン突破――日本へ初出荷、欧州・オセアニアにも広がるベトナム米の新ラベル

ベトナムで「低排出グリーン・ベトナム米(Low-emission Green Vietnamese Rice)」の認証を受けた米が累計7万トンを突破した。ベトナム米産業協会が発行するこのラベルは、メコンデルタの100万ヘクタール低排出栽培プロジェクトを土台にしており、第1便は2025年6月にトゥンアン社が日本へ400トン超を出荷。すでに欧州・オセアニアにも到達している。環境配慮を仕入れ基準に組み込み始めた日本のバイヤーにとって、産地と排出データが紐づく新しいベトナム米の選択肢だ。

目次

7万トン認証の起点ニュース

2026年5月13日にカントーで開かれたワークショップで、「低排出グリーン・ベトナム米」ラベルの付与量が7万トンに達したことが報告された。ベトナム米産業協会のレ・タイン・トゥン副会長兼事務局長によれば、認証米は日本だけでなく欧州・オセアニア市場にも届いている。

第1便は2025年6月、トゥンアン社が400トン超を日本向けに出荷。低排出を看板に掲げた米が、要求の厳しい日本市場へまず投入された点に象徴性がある。

背景にある「100万ヘクタール」プロジェクト

このラベルは、メコンデルタで進む100万ヘクタール規模の低排出米栽培プロジェクトを基盤にしている。カントー市だけで64の町村・171の協同組合にまたがる170,877ヘクタールが対象だ。

栽培現場では種子・肥料・水管理を見直す手法が広がっており、メコンの低排出米プログラムが種子45%減・肥料30%減・収量12%増という成果を上げている。排出を抑えつつ収量を伸ばす実証が、認証ラベルの中身を支えている。

認証のしくみ

ラベルはベトナム米産業協会が運用し、現状は会員向けが中心だが、域外の協同組合も申請できる。付与には適合性評価とグリーン生産プロセスの検証が必要で、生産データのデジタル化も求められる。

項目 内容
認証累計量 7万トン突破
第1便(対日) 400トン超(2025年6月、トゥンアン社)
輸出先 日本・欧州・オセアニア
運用主体 ベトナム米産業協会
カントーの対象面積 170,877ヘクタール(64町村・171協組)
基盤プロジェクト メコンデルタ100万ヘクタール低排出米

現地・業界の反応

ベトナム米産業協会のレ・タイン・トゥン副会長は、認証米が「日本に輸出されただけでなく、欧州・オセアニア市場にも到達した」と述べ、ラベルの市場開拓力を強調した。カントー農業環境局のグエン・ティ・ザン副局長も生産データの整備を進める立場から関与している。

会員限定で始まった運用に対し、域外協組からは「参加して安定した買い取り先を確保したい」という声が出ている。トゥンアン社のように対日実績を持つ企業が先導役になっている。

日本のバイヤー・流通への影響

このラベルの価値は、価格よりも「排出と産地が証明できる」点にある。脱炭素の調達基準を取引先から求められる食品メーカーや小売にとって、根拠を添えて棚に並べられるベトナム米は使い勝手がよい。

生産データのデジタル化が条件に含まれるため、トレーサビリティの担保もしやすい。日本市場は残留農薬や産地証明の要求が厳しく、認証の枠組みがそのまま審査対応の材料になりうる。

業界への波及

ベトナム米は最大市場の動向に揺さぶられやすく、フィリピンがコメ輸入を60%削減する方針を打ち出すなど、従来型の大量輸出には逆風もある。低排出・高付加価値の認証米は、価格競争から距離を置いた新たな出口を作る動きと位置づけられる。

農産物全体でも5ヶ月で307億ドルを突破する輸出拡大が続くなか、「環境ラベル付き」という差別化軸が米にも持ち込まれた意味は大きい。

まとめ

「低排出グリーン・ベトナム米」の7万トン突破は、ベトナム米が価格勝負から「排出データで売る」段階へ移り始めた節目だ。対日第1便を皮切りに欧州・オセアニアへ広がっており、脱炭素を仕入れ基準に取り込む日本のバイヤーにとって、根拠を示せるベトナム米の供給源が育ちつつある。会員制という制約はあるものの、申請枠が開かれている点も今後の供給拡大を後押しする。

参考

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

京都で食品ブランドを運営しながら、これまで乾燥野菜や野菜パウダーなど、素材の魅力を活かした商品づくりに携わってきました。現在はベトナム在住2年目で、現地ではコーヒーの生産現場にも関わり、栽培から加工、味づくりまで一貫して学んでいます。毎日の暮らしの中で、安心して楽しめる食品を届けたいという思いから、生産背景や作り手の顔が見える商品を大切にしています。日本とベトナム、それぞれの食文化の魅力を活かしながら、日常にちょっとした豊かさを届けることを目指しています。

目次