NÔNG NGHIỆP VIỆT NAM — TẠP CHÍ NÔNG NGHIỆP ĐÔNG NAM Á

中東向けが3週から4週に延び、越の果実工場がインドを候補に挙げた

ベトナムの果実加工会社アグリベト(Agriviet Factory、法人名 Công ty TNHH Nhà Máy Nông Sản Việt Nam)が、ドラゴンフルーツの新しい販路の候補にインド・フィリピン・シンガポールを挙げた。同社のレ・クアン・グオン氏がFreshPlazaに語ったもので、記事の公開は2026年9月24日。中東航路は「以前は約3週間、今は約4週間」になり、到着後に生鮮を売り切る時間が削られている。新しい売り先を探す動きは、この中東航路の難しさへの「部分的な対応(partly a response)」だと原文は書く。ベトナムの供給側がどの順番で売り先を組み替えているかは、日本の原料バイヤーが仕入れ計画を立てるときの前提になる。

目次

中東向けは3週から4週へ、それでも出荷は止まっていない

週2〜3コンテナは動いており、減ったのは売り切る時間

グオン氏が挙げた数字は二つ。所要期間は以前が約3週間、現在は約4週間。頻度は中東向けに週2〜3コンテナで、どちらも現在の実績であり計画値ではない。戦争で既存の航路が乱れて以降、中東への出荷が難しくなった、というのが本人の説明だ。

ただし1週間延びたことが出荷停止につながってはいない。本人の言葉でも「輸送が1週間増えたことは、出荷を止めるほどの要因とは限らない」とされる。効いているのは港に着いたあとで、生鮮の残り日数が短くなり、現地で売り切るまでの猶予が細る。日持ちが少し厄介になっている、という程度の表現だ。

グアバは中東で競争と安値に当たっている

輸送が延びた局面と重なる形で、既存市場の値動きも同社を圧迫している。中東向けが中心のベトナム産グアバは、強い競争と低い価格に直面している。数週間のうちに良くなるかという問いに、グオン氏はすぐの変化は見込んでいないと答えた。

支えになっているのは付き合いの長い買い手だ。何年も続く取引先を抱えていることが、この条件下でも一定の安定につながっていると説明されている。

インド行きはまだ出荷ではなく、商談の候補段階

フィリピン・シンガポールと並ぶ3つの検討先

新市場として挙がったのは、フィリピン、インド、シンガポールの3つ。原文の表現は「検討している行き先(destinations it is considering)」で、出荷が始まったとは書かれていない。このうちインドについて、グオン氏は「ドラゴンフルーツにとって特に関心が高い」と位置づけ、龍眼にも機会があるかもしれないと添えている。

グオン氏が示した方針は、生鮮が耐えられる輸送日数には限りがあるのでアジア域内で新しい客を開拓しつつ、中国と中東の既存客も続ける、というところまでである。中東向けの数量をインドへ振り替えたとは述べていない。

香港の見本市のあとに接点を作る予定

接触のタイミングも未来形で語られている。グオン氏は、9月2〜4日に香港のAsiaWorld-Expoで開かれたアジア・フルーツ・ロジスティカのあとにインドの顧客とつながることを見込んでいる。取材時点では商談の前で、数量や条件を詰めるのはこれからの段階だ。

この見本市にはベトナム果物野菜協会のとりまとめで22社が24ブースを構え、越勢が名指しした行き先はインドと中東だった。香港アジア果実展に越22社、中国以外へ動く取引先の名前で扱ったとおり、アグリベト1社の判断ではない。インド側の受け入れも動いており、生鮮ドリアンは2026年7月13日付の植物検疫規則改正で解禁された(越ドリアン、インド解禁で対中95%依存に風穴)。ドラゴンフルーツは解禁を待つ品目ではなく、インドと中東向けに数量を伸ばしてきたと前者の記事でも触れている。

紅海まわりの通航は2023年からどれだけ減ったか

スエズのコンテナ船は2023年秋の半分で止まったまま

グオン氏が言う「戦争で乱れた既存航路」の規模は、船舶の実測データで確認できる。IMFのPortWatchは、AIS(船舶自動識別装置)の信号をもとに主要チョークポイントの日次通航隻数を公開している。次の表は同データの日次値を月平均にならしたもので、コンテナ船に限った1日あたりの隻数である。

時期 スエズ運河 バブエルマンデブ海峡 喜望峰
2023年11月 19.5 18.7 5.6
2024年2月 8.8 4.6 17.8
2025年9月 9.5 6.2 21.0
2026年8月 9.3 4.5 18.4

2023年11月と2026年8月を比べると、スエズは19.5隻から9.3隻へ、バブエルマンデブは18.7隻から4.5隻へ落ち、裏返しで喜望峰まわりが5.6隻から18.4隻に増えた。2024年初めに起きた振り替えが、2026年8月でも元に戻っていない。アフリカ南端を回る分だけ距離が伸びるので、1週間程度の所要増は船の動きと矛盾しない。

湾岸向けと紅海向けでは効く区間が違う

ただし「中東向け」をひとくくりにすると読み違える。地図の上では、ジェッダなど紅海沿岸の港へ入る船はバブエルマンデブ海峡を抜けるが、ジェベルアリやダンマームなど湾岸の港はマラッカ海峡からインド洋、ホルムズ海峡を通る経路で、紅海は経由しない。グオン氏の説明は「中東向け」とあるだけで、仕向港は特定されていない。

湾岸向けでも、基幹航路が喜望峰へ回された影響で直行便が減り、積み替えが挟まる場合はある。積み替えが1回増えれば、ハブでの待ち時間がそのまま日数に乗る。買い手が確かめるべきは、見積もりの船が直行か積み替えありか、積み替えならどの港で何日待つのか、という中身になる。

日本の買い手はこの1週間の遅れをどう使えるか

日持ちの問題は乾燥・冷凍・果汁なら消える

アグリベトは生鮮だけの会社ではない。自社サイトの製品区分は、生鮮果実、生鮮野菜、果汁、冷凍品、乾燥品、付加価値製品の6つに分かれる。工場はドンタップ省にあり、日持ちを気にしなくてよい形態の製造ラインを最初から持っている。

日本の食品メーカーが接点を持ちやすいのは、この加工側だ。生鮮ドラゴンフルーツの対日輸送は検疫と鮮度の制約が重いが、乾燥・冷凍・果汁・ピューレなら常温や冷凍の通常物流に乗る。ベトナムの果実輸出全体でも伸びている品目は加工寄りに移っており、生鮮の主力だった竜果・マンゴー・バナナは2026年1〜7月の集計で前年割れに転じた(カシュー111%増で竜果に並ぶ、越の果実輸出が入れ替わる)。生鮮の輸送が読みにくくなるほど、供給側は加工の話に前向きになる。

インド向けが立ち上がると選果と梱包の枠が先に埋まる

もうひとつは順番の問題になる。インドは人口規模が大きく、取引が始まれば数量がまとまりやすい市場だ。アグリベトのような工場がインド向けの定期出荷を始めれば、同じ選果場・同じ梱包ラインを使う他の仕向地は繁忙期に枠を取りにくくなる。日本向けの小ロットは後回しになりやすい。

インドとの商談がこれからという段階なら、見本市の直後にあたる9月から10月は新規の受け入れ余地が残る時間帯になる。同じタイミングで条件を詰めた買い手は、ラインの割り当てで不利になりにくい。インド向けが軌道に乗ってから声をかければ、価格でも納期でも後ろの順番から始めることになる。

アグリベトに当たるなら何を先に確かめるか

公開されている会社情報はここまで

同社がサイトとFreshPlazaで公開している内容は次のとおり。

項目 内容
法人名 Công ty TNHH Nhà Máy Nông Sản Việt Nam(Agriviet Factory)
工場所在地 ドンタップ省ミードゥクタイ社ミークオイ集落
窓口 レ・クアン・グオン氏(FreshPlaza掲載)
連絡先 Tel +84 985 999 788 / ceo@agrivietfactory.com
取扱区分 生鮮果実/生鮮野菜/果汁/冷凍品/乾燥品/付加価値製品
主力品目 ドラゴンフルーツ、グアバほか熱帯果実(龍眼にも言及)
主要市場 中国・中東(現行)/フィリピン・インド・シンガポール(検討中)
品質規格 自社サイトに「製品はISO 22000:2018基準」と記載

10月までに取れる行動を一つに絞るなら

先方は生鮮の輸出者として取材に登場しているので、加工品を持ちかけるなら、どの形態で年間どれだけ回せるかを最初に確認する必要がある。生鮮の輸出量と加工ラインの処理能力は別の数字である。ISO 22000:2018についても、食品の受託では認証書の写しで発行機関・対象範囲・有効期限を確かめるのが通常の手順になる。

そのうえで最初に取れる行動を一つ挙げるなら、生鮮ではなく加工品の見積もりを取ることだ。乾燥ドラゴンフルーツ、冷凍ピューレ、濃縮果汁といった形態で、最小ロットと年間供給可能量、対日で必要な書類をそろえられるかを問い合わせる。加工の引き合いなら1週間の遅れは条件交渉の材料にならず、供給側にとっても受けやすい。公表されているのはインド向けの候補段階までで、中東向けの週2〜3コンテナは並行して続いている。この段階を「インドへ振り替えた」と読むと、供給余力の見積もりを誤る。

参照元

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この記事を書いた人

京都で食品ブランドを運営しながら、これまで乾燥野菜や野菜パウダーなど、素材の魅力を活かした商品づくりに携わってきました。現在はベトナム在住2年目で、現地ではコーヒーの生産現場にも関わり、栽培から加工、味づくりまで一貫して学んでいます。毎日の暮らしの中で、安心して楽しめる食品を届けたいという思いから、生産背景や作り手の顔が見える商品を大切にしています。日本とベトナム、それぞれの食文化の魅力を活かしながら、日常にちょっとした豊かさを届けることを目指しています。

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