NÔNG NGHIỆP VIỆT NAM — TẠP CHÍ NÔNG NGHIỆP ĐÔNG NAM Á

ベトナム初の加工鶏肉が韓国へ、一貫生産が示す対日供給の底力

C.P.ベトナムが8月25日、ベトナム産としては初めてとなる加工鶏肉のロットを韓国へ送り出した。ドンナイ省で式典が開かれ、同社はこの品目で韓国市場に入る最初のベトナム企業になった。すでに日本を含む8市場へ鶏肉を出してきた同社の一手は、ベトナム畜産が「生きた鶏・冷凍原体」から「味付け・調理済みの加工品」へと段階を上げる転機を示す。日本の食肉バイヤーや中食・外食の調達担当にとっても、供給元の実力を測る材料になる。

目次

ベトナム初、加工鶏肉が韓国へ渡った

輸出したのはC.P.ベトナム。生産拠点はビンフォック省のCPV Food総合施設で、飼料工場・孵化場・農場・食鳥処理場・加工工場を一つにまとめた「一貫生産」の拠点だ。総投資額は約2億5,000万ドル。ベトナムと韓国は2026年4月22日に加工鶏肉の市場を正式に開放しており、初期は両国それぞれ2社が輸出できる枠から始まる。C.P.ベトナムはその第一号として名乗りを上げた。

式典で農業環境省の担当局長ズオン・タット・タン氏は「今後さらに多くの適格企業の参入を期待する」と述べ、韓国大使館の農務参事官は「両国の友好を象徴する出来事」と評した。

項目 内容
企業 C.P.ベトナム(ベトナム初の対韓・加工鶏肉輸出)
初出荷 2026年8月25日/式典はドンナイ省
生産拠点 ビンフォック省 CPV Food総合施設(投資約2.5億ドル)
市場開放 2026年4月22日・当初は各国2社
既存輸出先 日本・シンガポール・香港・ロシアなど8市場

「原体」から「加工」への段階を上げる意味

鶏肉輸出は、生体・冷凍原体の段階と、味付け・加熱調理済みの加工品の段階で難易度がまるで違う。加工品は衛生・トレーサビリティ・加熱基準が厳しく、輸入国の審査も重い。そこを一貫生産の拠点でクリアし、韓国という要求水準の高い市場に第一号で入ったことは、ベトナム畜産の加工力が国際基準に届き始めた証しだ。飼料から加工まで自社で握る垂直統合は、タイニン省でHalal認証のハイテク食鶏加工工場を進めるDe Heus×Hung Nhonの動きとも重なり、ベトナム鶏肉産業が「安い原料供給」から「加工輸出」へ舵を切っていることを裏づける。

日本の食肉調達・中食にとっての読みどころ

C.P.ベトナムはすでに日本へも鶏肉を出している。今回の対韓・加工品輸出は、同じ拠点が日本向けにも調理済み・味付け鶏の供給力を高めうることを意味する。国内の鶏肉価格や人手不足で、味付け・カット済みの一次加工を海外に求める中食・外食は増えている。ベトナムの一貫生産拠点は、その受け皿になりうる。

「韓国に続いて日本へ」という流れは畜産に限らない。韓国輸出の実績を足がかりに日本を狙うラムドンのカカオのように、まず要求の高い近隣市場で実績を作り、次に日本へ——という順序は、ベトナム産品の対日展開の定石になりつつある。日本のバイヤーは、対韓・対欧の実績を「対日適格の目安」として使える。

調達判断のためのチェックポイント

  • 一貫生産(飼料〜加工)かどうかを確認する。垂直統合はトレーサビリティと安定供給で優位。
  • 加工度(味付け・加熱・カット)ごとに求められる衛生基準が変わる。自社の用途に合うラインか見極める。
  • 市場開放の初期は輸出可能な企業数が限られる。供給枠の余力を早めに押さえる。

鶏肉貿易の地図が塗り替わる

アジアの鶏肉貿易は、タイとブラジルが輸出大国として君臨してきた。ベトナムは長く「国内消費と輸入が中心」で、加工鶏の輸出は限られていた。今回の対韓輸出は、その構図に楔を打ち込む。飼料から加工まで一貫で握る大型拠点が国内に育ち、要求水準の高い市場の審査を通せるようになったことは、ベトナムが「鶏肉の純輸入国」から「加工鶏の輸出国」へ移る過渡期に入った証しだ。日本にとっては、調達先の選択肢が一つ増える意味を持つ。鳥インフルエンザや為替で特定国からの供給が細るとき、複数国に調達先を分散できるかどうかは、中食・外食の安定操業を左右する。タイ一極に依存してきた味付け鶏・カット済み鶏の調達に、ベトナムという現実的な第二の柱が加わりつつある。

まとめ

ベトナム初の加工鶏肉が韓国へ渡った。飼料から加工まで一貫で握る拠点が、要求水準の高い市場に第一号で入った事実は、ベトナム畜産の加工力が一段上がったことを示す。日本の食肉・中食調達にとっては、同じ供給元が調理済み鶏の対日供給を厚くしうる兆しとして注視に値する。

参照元
・Nông nghiệp & Môi trường「Xuất khẩu lô thịt gà chế biến đầu tiên sang Hàn Quốc」(2026年8月26日)
https://nongnghiepmoitruong.vn/xuat-khau-lo-thit-ga-che-bien-dau-tien-sang-han-quoc-d828096.html

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

京都で食品ブランドを運営しながら、これまで乾燥野菜や野菜パウダーなど、素材の魅力を活かした商品づくりに携わってきました。現在はベトナム在住2年目で、現地ではコーヒーの生産現場にも関わり、栽培から加工、味づくりまで一貫して学んでいます。毎日の暮らしの中で、安心して楽しめる食品を届けたいという思いから、生産背景や作り手の顔が見える商品を大切にしています。日本とベトナム、それぞれの食文化の魅力を活かしながら、日常にちょっとした豊かさを届けることを目指しています。

目次