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農林水産輸出5ヶ月で307億ドル突破——畜産+43%・米国向け▲3.6%

ベトナム農業環境省は、2026年1〜5月の農林水産物輸出額が306.9億ドル(約4兆7,500億円)に達し、前年同期比9.2%増となったと発表した。畜産が43.2%増と全部門で最も伸びた一方、主要市場で唯一、米国向けが3.6%減と落ち込んだ。中国向けは28.4%増と全体を牽引し、輸出先の構図が変わりつつある。日本向けも3.5%増と堅調で、調達側にとって追い風と逆風が交錯する局面だ。

目次

5ヶ月で306.9億ドル——前年比9.2%増

同省によると、1〜5月の輸出額は306.9億ドルで前年同期から9.2%増加した。輸入は222.8億ドル(12.6%増)、貿易黒字は84.1億ドル(1.1%増)。部門別では農産物が163.8億ドル、林産物が76.5億ドル、水産物が46.5億ドルと、農産物が全体の過半を占める構図が続く。政府は2026年通年で4%成長を目標に掲げ、現状を「前向きなシグナル」と評価している。

背景:畜産急伸と市場の入れ替わり

最大の特徴は畜産輸出の43.2%増という伸びだ。生産資材の輸出も83%増と急拡大し、ベトナムが一次産品の供給国から加工・関連分野へ裾野を広げつつある動きがうかがえる。市場別では中国がシェア20.5%・28.4%増と圧倒的な存在感を示し、EU(4.2%増)、日本(3.5%増)も伸ばした。これに対し米国向けは3.6%減と、主要市場で唯一マイナスに沈んだ。

水産では、副産物の高付加価値化も進んでいる。ナマズ副産物の高付加価値化のように、これまで捨てられていた部位を収益源に変える取り組みが輸出額を底上げしている。

データで見る1〜5月の輸出(円換算)

項目 金額(USD) 円換算(1USD≒155円) 前年比
輸出総額 306.9億ドル 約4兆7,570億円 +9.2%
農産物 163.8億ドル 約2兆5,390億円
林産物 76.5億ドル 約1兆1,860億円
水産物 46.5億ドル 約7,210億円
貿易黒字 84.1億ドル 約1兆3,040億円 +1.1%

現地の反応

農業環境省の担当者は「世界経済の逆風のなかで二桁近い伸びは堅調」と評価する。輸出業者からは「中国向けが伸び続けている限り総額は維持できるが、米国の落ち込みは無視できない」との声が上がる。畜産関係者は「生鮮食肉や加工品の海外需要が一段と高まっている。生産体制の拡充が追いつかない」と語り、需要の強さを裏付けた。

日本のバイヤー・農業関係者への影響

日本向けが3.5%増と伸びている点は、ベトナム産品の安定供給という意味で前向きな材料だ。ただし中国向けが急伸するなかで、人気品目は中国市場に数量を吸われやすい。コーヒー・果物・水産といった主力品目では、日本のバイヤーも早めの数量確保と価格交渉が求められる。畜産・加工分野の伸びは、OEMや原料調達の新たな選択肢としても注視したい。

業界への波及

輸入が12.6%増と輸出を上回るペースで伸びている点は、ベトナム国内の加工・畜産向け原料需要の拡大を映す。一次産品の輸出だけでなく、原料を輸入して加工・再輸出する構造が強まれば、サプライチェーン全体での付加価値の取り合いが激しくなる。生産資材83%増という数字は、その投資が先行していることを示している。

実用情報

項目 内容
対象期間 2026年1〜5月
最大市場 中国(シェア20.5%・+28.4%)
唯一の減少市場 米国(▲3.6%)
最伸長部門 畜産(+43.2%)
通年目標 +4%成長

まとめ

ベトナムの農林水産輸出は1〜5月で306.9億ドル・9.2%増と堅調に推移し、畜産が43%増と急伸した。中国依存が強まる一方で米国向けは減少し、市場構図は流動的だ。日本のバイヤーは、日本向けの伸びを足場にしつつ、中国に数量を奪われやすい人気品目で早めの調達戦略を組み立てる必要がある。

出典:VOV

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この記事を書いた人

京都で食品ブランドを運営しながら、これまで乾燥野菜や野菜パウダーなど、素材の魅力を活かした商品づくりに携わってきました。現在はベトナム在住2年目で、現地ではコーヒーの生産現場にも関わり、栽培から加工、味づくりまで一貫して学んでいます。毎日の暮らしの中で、安心して楽しめる食品を届けたいという思いから、生産背景や作り手の顔が見える商品を大切にしています。日本とベトナム、それぞれの食文化の魅力を活かしながら、日常にちょっとした豊かさを届けることを目指しています。

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