概要
ベトナムは世界最大のドラゴンフルーツ生産国で、年間生産量は約140万トンに達します。ドラゴンフルーツ(ピタヤ)はサボテン科の果実で、白肉種と赤肉種が栽培されています。ベトナムでは「タインロン」と呼ばれ、南部地域を中心に約6万ヘクタールの栽培面積があります。
栽培地域・産地
ビントゥアン省はベトナム最大のドラゴンフルーツ産地で、全国生産量の約65%を占めます。ロンアン省、ティエンザン省も重要な産地です。乾燥した気候と砂質土壌がドラゴンフルーツの栽培に最適で、灌漑設備の整備により安定的な生産が可能になっています。
栽培方法・収穫期
自然条件での収穫期は5月から10月ですが、LED照明による催花技術(電照栽培)の導入により通年出荷が可能になっています。植え付けから1〜2年で初収穫を迎え、経済樹齢は15〜20年です。1本の柱に4〜5本の苗を植え付け、コンクリート柱を支柱として使用するのがベトナム式の特徴です。年間6〜8回の収穫が可能です。
輸出・市場動向
ドラゴンフルーツの最大輸出先は中国で、輸出量の約80%を占めます。ただし中国依存のリスク軽減のため、日本、韓国、インド、EU向けの輸出拡大が推進されています。2024年の輸出額は約13億ドルでした。GlobalGAP認証の取得や冷凍加工品の開発など、市場多角化が進んでいます。
日本との関わり
ベトナム産ドラゴンフルーツは2009年に日本への輸入が解禁されました。蒸熱処理による植物検疫条件を満たした製品が輸入されています。日本での流通量は年間約1,000トン程度ですが、スーパーマーケットでの取り扱いが増加しており、今後の拡大が期待されています。