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AIG、メコンデルタにココナッツ加工第2工場着工——2,390万ドル投資

ベトナムの食品原料大手Asia Ingredients Group(AIG)は5月11日、メコンデルタのビンロン省ロンフオック工業団地でココナッツ加工第2工場の起工式を行った。投資額は約6,300億ドン(約2,390万ドル・37億円)で、2027年第1四半期の稼働を予定する。UHT殺菌ライン年4万8,000トン、冷凍ココナッツミルク年1万6,000トンを軸に量産体制を整え、世界50ヶ国超への供給網を一段と強化する。日本の食品メーカーにとっても、安定したココナッツ原料の調達先として注目に値する。

目次

2,390万ドル投資——第2工場が着工

AIGは子会社Asia Coconut Processing JSCを通じ、ビンロン省ロンフオック工業団地に約6万平方メートルの用地を確保。第2工場では、テトラパック供給のUHT殺菌ラインで年4万8,000トン、冷凍ココナッツミルクで年1万6,000トン、デシケーテッドココナッツ(乾燥ココナッツ)で計年2,400トンを生産する計画だ。起工は5月11日、稼働開始は2027年第1四半期を見込む。

背景:50ヶ国超に届くベトナムのココナッツ加工力

AIGはベトナムを代表する食品原料・包装食品メーカーで、加工農産品を米国・欧州・日本・韓国、中東のハラル市場など50を超える国・地域に輸出している。第2工場の新設は、拡大する世界需要に対応すると同時に、メコンデルタでのココナッツ供給網を産業規模で固める狙いがある。地元の雇用創出と農家の所得向上にもつながる、地域密着型の投資だ。

メコンデルタでは果実・原料加工への大型投資が相次いでおり、コーヒー深加工でもIntimexのフリーズドライコーヒー工場のような転換点となる案件が動いている。一次産品の輸出から加工・高付加価値化へという流れが鮮明だ。

データで見る第2工場(円換算)

項目 内容 円換算
投資額 約6,300億ドン/2,390万ドル 約37億円
UHT殺菌ライン 年4万8,000トン
冷凍ココナッツミルク 年1万6,000トン
乾燥ココナッツ 年2,400トン
用地面積 約6万㎡

現地の反応

AIG関係者は「ココナッツ需要は世界的に拡大しており、第2工場で供給能力を大きく引き上げる」と意気込む。地元行政は「工業規模の加工拠点が農家の販路と所得を安定させる」と歓迎の姿勢を示す。業界関係者は「UHTと冷凍を同時に整える構成は、用途の異なる海外バイヤーを広く取り込める」と分析し、輸出競争力の底上げに期待を寄せる。

日本のバイヤー・食品メーカーへの影響

UHTココナッツミルクと冷凍ココナッツミルクは、飲料・スイーツ・調味料など日本の食品OEMで需要が広い原料だ。第2工場の稼働で供給能力が増えれば、調達の安定性と価格交渉の余地が広がる。日本向けはすでにAIGの主要市場の一つであり、PB開発やOEMで国産・他国産との比較検討を進める際の有力な選択肢となる。サプライヤーの生産能力を把握しておくことが、安定調達の前提になる。

業界への波及

テトラパック製ラインの導入は、無菌充填による常温長期保存と輸出適性を意味する。冷凍・乾燥との3形態を一拠点で持つことで、AIGは多様な海外規格・用途に対応できる。メコンデルタのココナッツ産業が「収穫→加工→輸出」の垂直統合を進めるほど、原料の付加価値は産地に残りやすくなり、地域経済への波及も大きくなる。

実用情報

項目 内容
事業主体 AIG(Asia Ingredients Group)
立地 ビンロン省ロンフオック工業団地
着工 2026年5月11日
稼働予定 2027年第1四半期
主な輸出先 米国・欧州・日本・韓国・中東ハラル

まとめ

AIGは約2,390万ドルを投じ、ビンロン省にココナッツ加工第2工場を着工した。UHT・冷凍・乾燥の3形態を備え、2027年第1四半期に稼働する。日本の食品メーカーにとっては、拡大するベトナム産ココナッツ原料の安定調達先として、サプライヤーの能力を見極める好機となる。

出典:The Investor

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この記事を書いた人

京都で食品ブランドを運営しながら、これまで乾燥野菜や野菜パウダーなど、素材の魅力を活かした商品づくりに携わってきました。現在はベトナム在住2年目で、現地ではコーヒーの生産現場にも関わり、栽培から加工、味づくりまで一貫して学んでいます。毎日の暮らしの中で、安心して楽しめる食品を届けたいという思いから、生産背景や作り手の顔が見える商品を大切にしています。日本とベトナム、それぞれの食文化の魅力を活かしながら、日常にちょっとした豊かさを届けることを目指しています。

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