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ベトナムのジャックフルーツとは|パラミツの正体・ドリアンとの違い・食べ方

ジャックフルーツは、果実のなかでも世界最大級の大きさで知られる南国のフルーツです。大きいものは20〜50キロにもなり、ゴツゴツした緑色の皮の中に、黄色く甘い果肉がぎっしり詰まっています。別名パラミツとも呼ばれ、ベトナムをはじめ東南アジアで広く親しまれています。熟した果肉は南国らしい甘い香りと食感が魅力で、未熟なものは肉のような食感を生かした料理にも使われます。ベトナムでは生果のほか、ドライチップスやサラダとしても楽しまれています。

この記事では、ジャックフルーツとは何かという基本から、別名パラミツの由来、ドリアンとの違い、味と食べ方、種の食べ方、ベトナムでの産地と品種、現地ならではのドライチップスやサラダ、選び方とさばき方、そして冷凍やチップスなど日本での入手方法までまとめました。ほかの果物とあわせて知りたい方はベトナムフルーツ完全ガイドもご覧ください。

目次

ジャックフルーツとは|世界最大級の果実

ジャックフルーツは、クワ科パンノキ属の常緑高木に実る果実です。木になる果実としては世界最大級で、ひとつで20キロを超えるものもめずらしくありません。表面はゴツゴツとした突起に覆われ、熟すと緑色から黄緑色へ変わります。

大きな皮を割ると、中には黄色いゼリー状の果肉が房になって並んでいます。ひと房ずつに大きな種が入っていて、甘い果肉を種のまわりから味わいます。完熟した果肉は、マンゴーやバナナ、パイナップルを思わせるトロピカルな甘さと、もっちりした独特の食感が特徴です。熱帯地域では身近な果物で、ベトナムでも市場や街角でよく見かけます。幹や太い枝に直接、大きな果実がぶら下がって実るのも、ジャックフルーツならではの光景です。

別名「パラミツ」の由来

ジャックフルーツは、日本では「パラミツ(波羅蜜)」という別名でも知られています。仏教用語に由来する古い呼び名で、東南アジアから伝わった果実として、この名で紹介されてきました。

ベトナム語では「ミット(mít)」と呼ばれ、市場や食堂でよく耳にする言葉です。英語名のジャックフルーツ、和名のパラミツ、ベトナム語のミットは、いずれも同じ果実を指します。沖縄など日本の一部でも栽培され、その際はパラミツの名で呼ばれることがあります。呼び名は地域によって違いますが、指しているのは同じ巨大な果実です。

ドリアンとの違い

ジャックフルーツは、見た目が似ていることからドリアンと混同されがちです。どちらもゴツゴツした大きな果実ですが、別の植物で、香りも味も食感も大きく異なります。

項目ジャックフルーツドリアン
分類クワ科パンノキ属アオイ科ドリアン属
香り穏やかな甘い香り非常に強い独特の匂い
皮のトゲ浅く硬い突起鋭く長いトゲ
果肉黄色く弾力があるクリーム状でなめらか
さっぱり甘い南国風味濃厚で好みが分かれる

大きな違いは香りです。ドリアンが「果物の王様」と呼ばれる強烈な匂いを放つのに対し、ジャックフルーツの香りは穏やかで甘く、はじめての人でも食べやすいのが特徴です。皮のトゲもジャックフルーツは浅く、ドリアンの鋭いトゲとは手触りが違います。果肉も、ジャックフルーツは弾力のある黄色い房、ドリアンはクリーム状でとろけるようと、食感がはっきり異なります。見た目は似ていても、まったくの別物です。

ジャックフルーツの味と食べ方

ジャックフルーツは、熟し具合によって食べ方が大きく変わる果実です。完熟したものは果物として、未熟なものは野菜のように料理に使われます。

完熟果はフルーツとして

完熟した黄色い果肉は、そのまま生で食べるのが基本です。マンゴーやバナナを思わせる南国らしい甘さで、もっちりとした食感が楽しめます。よく冷やすと甘みと香りが引き立ちます。ベトナムでは、果肉を乾燥させたチップスや、スムージー、かき氷のトッピングとしても親しまれています。アイスやヨーグルトに合わせても、手軽なトロピカルデザートになります。

未熟果は料理の食材として

まだ熟していない緑色の果肉は、ほのかな甘みと淡白な味で、肉のような繊維質の食感があります。ベトナムや東南アジアでは、これを煮込みやカレー、和え物にして食べます。ベトナムには、未熟なジャックフルーツをほぐしてハーブやピーナッツと和えたサラダ「ゴイミット」があり、食卓に並ぶ定番料理です。ほぐした食感が肉に似ているため、植物性の食材としても世界各地で注目を集めています。煮込むとしっかり味がしみ込み、ボリュームのある一品になります。

ジャックフルーツの種は食べられる

ジャックフルーツの果肉に入っている大きな種は、捨てずに食べられます。現地では果肉だけでなく、種も無駄なく味わうのが一般的です。

種は生では食べず、茹でたり蒸したり、炒ったりして火を通します。火を通すと、栗やぎんなんのようなホクホクとした食感になり、ほんのり甘みが出ます。ベトナムでは塩茹でにしておやつにしたり、料理に加えたりします。果肉を食べたあとに残る種を、もうひと品として楽しめるのが、ジャックフルーツの面白さです。一玉から果肉も種もたっぷり穫れるので、まるごと味わえる果実といえます。

ベトナムの産地と品種

ベトナムは、ジャックフルーツの生産がさかんな国のひとつです。温暖な気候を生かして各地で栽培され、生果のほか加工品としても流通しています。

主な産地は、南部のメコンデルタや東南部、中部の各地です。ベトナムでは果肉がとくに甘く、サクサクした食感のタイ種(ミッタイ)や、早く実をつける超早生種、しっとりと蜜のように甘い蜜種など、いくつかの品種が栽培されています。生食には、サクサクして香りのよい品種が好まれます。収穫された果実は、生のまま市場に並ぶほか、冷凍や乾燥チップスに加工され、国内外へと出荷されています。ベトナム産のジャックフルーツは、冷凍果肉や乾燥チップスのかたちで日本へも輸出されています。産地や輸出の動きは対日輸出カテゴリでも取り上げています。ほかの果物の食べ頃はベトナムフルーツ旬カレンダーも参考にしてください。

ベトナムでの楽しみ方|チップス・サラダ

ベトナムでは、ジャックフルーツを生で食べるだけでなく、加工して多彩な形で楽しみます。なかでもドライチップスとサラダは、現地を代表する食べ方です。

もっとも知られているのが、ジャックフルーツのドライチップスです。果肉を薄く切って乾燥・油で揚げたお菓子で、サクサクとした軽い食感と自然な甘さが楽しめます。日持ちもよく、ベトナム土産の定番として人気があります。完熟果は、果肉と練乳や氷を合わせたスムージーや、ベトナムの甘味「チェー」の具にもされます。一方、未熟果を使ったサラダ「ゴイミット」は、ほぐした果肉にハーブやピーナッツ、エビや豚肉を合わせ、甘酸っぱいタレで和えた一品です。甘いお菓子から食事のおかずまで、一つの果実が幅広く活躍するのが、ベトナムでのジャックフルーツの楽しみ方です。

選び方とさばき方

大きなジャックフルーツは、選び方とさばき方に少しコツがあります。ポイントを押さえれば、家庭でも扱えます。

  • 完熟は甘い香りが立ち、押すとわずかに弾力がある
  • 表面の突起の間隔が広がったものは熟しているサイン
  • 切ると白い粘りのある樹液が出るので、包丁や手に油を塗ると扱いやすい
  • 大きいものは扱いにくいので、カット済みや冷凍を選ぶと手軽

完熟したジャックフルーツは、近づくと甘い香りが漂い、軽く押すと弾力を感じます。皮を切ると白い粘着性の樹液が出るため、包丁や手に食用油を塗っておくと、べたつかずに作業できます。皮を割ったら、房を一つずつ取り出し、中の種を分けます。一玉が非常に大きいため、家庭では房に分けたカット済みのものや、冷凍果肉を使うと手軽です。はじめて扱うなら、加工済みのものから試すとよいでしょう。

日本での入手|冷凍・チップス・缶詰

日本では生のジャックフルーツを見かける機会は少ないものの、冷凍や乾燥、缶詰などの加工品なら手に入ります。用途に合わせて選べます。

  • 冷凍果肉|完熟の甘い果肉をそのまま味わえる。スムージーやデザートに使いやすい
  • 乾燥チップス|サクサクした食感で、そのままおやつに。日持ちもする
  • 缶詰|未熟果のものは料理用、完熟果のものはシロップ漬けで手軽に楽しめる

これらの加工品は、輸入食材店やアジア食材店、通販で手に入ります。とくに冷凍の果肉は、解凍するだけで南国の甘さを味わえて便利です。乾燥チップスは、軽い食感のおやつとして人気があります。未熟果の缶詰は、肉の代わりに使える食材として、料理好きの間でも注目されています。本場のサラダや煮込みを作りたいときは、未熟果の缶詰を選ぶとよいでしょう。ベトナム食材やお土産を探す際は、姉妹サイトのベトナム土産専門サイトもあわせてご覧ください。

よくある質問

ジャックフルーツとパラミツは同じものですか?

同じ果実です。パラミツ(波羅蜜)は、ジャックフルーツの日本での別名です。ベトナム語ではミットと呼ばれます。英語名・和名・ベトナム語名と呼び方は違いますが、いずれも同じ巨大な果実を指しています。

ジャックフルーツとドリアンの違いは何ですか?

別の植物で、香りも食感も異なります。ドリアンは非常に強い匂いとクリーム状の濃厚な果肉が特徴ですが、ジャックフルーツは香りが穏やかで甘く、黄色い果肉は弾力があります。皮のトゲもジャックフルーツのほうが浅く、はじめてでも食べやすい果実です。

ジャックフルーツの種は食べられますか?

食べられます。生では食べず、茹でる・蒸す・炒るなど火を通してから食べます。栗やぎんなんのようなホクホクした食感で、ほんのり甘みがあります。ベトナムでは塩茹でにしておやつにすることもあります。

ベトナムではジャックフルーツをどう食べますか?

完熟果はそのまま生で食べるほか、ドライチップスやスムージー、甘味のチェーにします。未熟果は、ほぐしてハーブやエビと和えたサラダ「ゴイミット」や、煮込み料理に使います。甘いお菓子から食事のおかずまで、幅広く楽しまれています。

日本でジャックフルーツはどこで買えますか?

生果は少ないものの、冷凍果肉・乾燥チップス・缶詰なら、輸入食材店やアジア食材店、通販で手に入ります。冷凍は解凍するだけで甘い果肉を味わえ、チップスはおやつ向き、未熟果の缶詰は料理用として使えます。

まとめ|甘い果肉も料理も楽しめる南国の巨大果実

ジャックフルーツは、世界最大級の大きさを誇り、別名パラミツとも呼ばれる南国の果実です。完熟した果肉はマンゴーのような甘さで生のまま味わえ、未熟なものは肉のような食感を生かした料理に使われます。種まで食べられ、まるごと楽しめるのも魅力です。ベトナムでは、ドライチップスやサラダ「ゴイミット」として親しまれ、甘いお菓子から食事まで幅広く活躍します。見た目の似たドリアンとは別物で、香りは穏やかで食べやすいのが特徴です。日本では冷凍やチップス、缶詰として手に入るので、気軽に南国の味を楽しめます。

ほかの果物の食べ頃はベトナムフルーツ旬カレンダー、産地の話はベトナムフルーツ完全ガイドもあわせてご覧ください。

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この記事を書いた人

京都で食品ブランドを運営しながら、これまで乾燥野菜や野菜パウダーなど、素材の魅力を活かした商品づくりに携わってきました。現在はベトナム在住2年目で、現地ではコーヒーの生産現場にも関わり、栽培から加工、味づくりまで一貫して学んでいます。毎日の暮らしの中で、安心して楽しめる食品を届けたいという思いから、生産背景や作り手の顔が見える商品を大切にしています。日本とベトナム、それぞれの食文化の魅力を活かしながら、日常にちょっとした豊かさを届けることを目指しています。

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