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ベトナムのエッグコーヒーとは|ハノイ発祥の卵黄コーヒー

ハノイ生まれの「エッグコーヒー」は、濃く苦いコーヒーの上に、卵黄を泡立てた甘いクリームをのせた一杯です。卵とコーヒーという意外な組み合わせながら、味はまるでティラミスのよう。いまではベトナムを代表するご当地コーヒーとして、世界中の旅行者に愛されています。

この記事では、エッグコーヒーの正体から誕生の歴史、味わい、家庭での作り方、本場での楽しみ方までまとめました。ベトナムコーヒー全体の特徴はベトナムコーヒー完全ガイドもあわせてご覧ください。

目次

エッグコーヒーとは

エッグコーヒーは、ベトナム語で「カフェ・チュン」と呼ばれる飲み物です。チュンは卵を意味し、その名のとおり卵を使ったコーヒーです。

作り方の基本は、卵黄と練乳をふんわり泡立ててクリームを作り、濃く淹れたコーヒーの上にのせるというものです。フィンで抽出したロブスタの濃いコーヒーと、甘く濃厚な卵黄クリームが層になり、スプーンで混ぜながら味わいます。見た目はカプチーノに似ていますが、上にのっているのはミルクの泡ではなく、卵黄のクリームです。

誕生の歴史|牛乳不足から生まれた一杯

エッグコーヒーには、ベトナムの歴史が刻まれています。生まれたのは、物資が乏しかった時代でした。

1940年代のハノイでは、新鮮な牛乳が手に入りにくい時代がありました。そこで、コーヒーに入れるミルクの代わりに、卵黄を泡立てて使うことが考案されたと伝えられています。ハノイの老舗カフェがこの飲み方を広め、やがてエッグコーヒーはハノイを代表する名物になりました。不足を工夫で乗り越えた知恵が、いまも愛される一杯を生んだのです。

味わいと特徴

エッグコーヒーの魅力は、なんといってもその濃厚な味わいです。苦いコーヒーと甘いクリームの対比が楽しめます。

卵黄クリームはなめらかで、口に含むとカスタードやティラミスを思わせる甘さが広がります。その下から、ロブスタの力強い苦味が追いかけてきて、甘さと苦味のバランスが生まれます。卵特有の臭みは、しっかり泡立てることと練乳の甘さでほとんど感じません。温かいエッグコーヒーはデザートのような満足感があり、冷たいタイプはすっきりと楽しめます。

家庭での作り方

材料はシンプルで、家庭でも再現できます。泡立てさえがんばれば、本場に近い一杯が楽しめます。

用意するもの

  • 卵黄|1個分
  • 練乳(加糖コンデンスミルク)|大さじ1〜2杯
  • 濃く淹れたベトナムコーヒー|1杯分(フィンがあれば理想的)
  • あれば泡立て器やミルクフォーマー

作り方の手順

  1. 卵黄と練乳をボウルに入れ、白っぽくふんわりするまでしっかり泡立てる
  2. カップに濃く淹れたコーヒーを注ぐ
  3. 泡立てた卵黄クリームをコーヒーの上にそっとのせる
  4. 温かくしたい場合は、湯せんにかけたカップを使うと冷めにくい
  5. スプーンで少しずつ混ぜながら味わう

ポイントは、卵黄をしっかり泡立てて空気を含ませることです。クリームがふんわりするほど口当たりがよくなり、臭みも気になりません。コーヒーは濃いめに淹れると、甘いクリームに負けずバランスがとれます。仕上げにココアパウダーをふると、よりデザートらしくなります。

本場ハノイで味わうなら

エッグコーヒーの本場は、なんといってもハノイです。旅行で訪れるなら、ぜひ現地で味わいたい一杯です。

ハノイの旧市街には、エッグコーヒーを看板にした老舗カフェが点在しています。狭い路地の奥にある隠れ家のような店で、温かいエッグコーヒーをすするのは、ハノイならではの体験です。発祥とされる老舗をはじめ、店ごとにクリームの甘さや泡立ての加減が違うので、飲み比べるのも楽しみのひとつです。寒い季節のハノイで飲む温かい一杯は、格別の味わいになります。

エッグコーヒーから広がるアレンジ

卵黄クリームの組み合わせは、コーヒー以外にも広がっています。ハノイのカフェでは、卵黄クリームを使った変わり種も生まれています。

  • エッグココア|コーヒーの代わりにココアと合わせた、より甘い一杯
  • エッグビール|ビールに卵黄クリームをのせた変わり種
  • エッグ抹茶|抹茶と合わせた、ほろ苦さが楽しめるアレンジ

どれも、ふんわりした卵黄クリームのコクが土台になっています。コーヒーが苦手な人には、エッグココアやエッグ抹茶が入口になります。基本のエッグコーヒーに慣れたら、こうしたアレンジにも挑戦すると、卵黄クリームの楽しみ方が広がります。

よくある質問

エッグコーヒーは卵の味がしますか?

卵黄をしっかり泡立て、練乳の甘さと合わせるため、卵特有の臭みはほとんど感じません。味わいはカスタードクリームやティラミスに近く、デザート感覚で楽しめます。卵が苦手な人でも飲みやすいという声が多い一杯です。

エッグコーヒーはどこ発祥ですか?

ベトナム北部のハノイが発祥です。1940年代、牛乳が手に入りにくかった時代に、ミルクの代わりに卵黄を使ったのが始まりと伝えられています。いまもハノイの名物として、旧市街の老舗カフェで親しまれています。

家庭でも作れますか?

作れます。卵黄と練乳をしっかり泡立ててクリームを作り、濃く淹れたコーヒーの上にのせるだけです。泡立て器やミルクフォーマーがあると、ふんわりしたクリームに仕上がります。コーヒーは濃いめに淹れるのがおいしく作るコツです。

温かいのと冷たいの、どちらがおすすめですか?

好みや季節で選べます。寒い時期は温かいタイプ、暑い時期は冷たいタイプが向きます。本場ハノイでは、とろりとした温かいタイプが定番として親しまれています。

どんなコーヒーを使えばよいですか?

濃く淹れたベトナムコーヒーが向いています。ロブスタの深煎りをフィンで濃く抽出すると、甘い卵黄クリームに負けないコクが出ます。フィンがなければ、濃いめに淹れたコーヒーで代用できます。苦味のしっかりしたコーヒーほど、クリームとのバランスがよくなります。

まとめ|不足から生まれたハノイの名物

エッグコーヒーは、牛乳不足という時代の制約から生まれ、いまではハノイを代表する一杯に育ちました。卵黄クリームの甘さとロブスタの苦味が織りなす味わいは、一度飲むと忘れられません。家庭でも材料をそろえれば再現でき、ハノイを訪れれば本場の味に出会えます。

ベトナムコーヒーの産地や品種はベトナムコーヒー完全ガイドで、豆やフィンのお土産選びは姉妹サイトのベトナムコーヒー専門サイトもあわせてご覧ください。

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この記事を書いた人

京都で食品ブランドを運営しながら、これまで乾燥野菜や野菜パウダーなど、素材の魅力を活かした商品づくりに携わってきました。現在はベトナム在住2年目で、現地ではコーヒーの生産現場にも関わり、栽培から加工、味づくりまで一貫して学んでいます。毎日の暮らしの中で、安心して楽しめる食品を届けたいという思いから、生産背景や作り手の顔が見える商品を大切にしています。日本とベトナム、それぞれの食文化の魅力を活かしながら、日常にちょっとした豊かさを届けることを目指しています。

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