北部(Bắc Bộ)

ベトナム語名 Bắc Bộ(バックボー)
面積 約116,000 km²
人口 約3,400万人
気候 亜熱帯性モンスーン気候。四季があり、冬は10℃前後まで下がる。
目次

概要

ベトナム北部は、首都ハノイを含む政治・文化の中心地であり、紅河(ソンホン)デルタを中核とした農業地帯です。北は中国と国境を接し、西はラオスに隣接しています。地形は多様で、北西部のファンシパン山(3,143m)を最高峰とする山岳地帯から、紅河デルタの肥沃な平野部まで広がっています。

気候は亜熱帯性で、ベトナムで唯一「冬」が存在する地域です。12〜2月の平均気温は15〜18℃まで下がり、山間部では霜が降りることもあります。この冷涼な気候が、温帯果樹(桃・梨・柿)やアラビカ種コーヒーの栽培を可能にしています。

農業の特徴

紅河デルタは古くからベトナム稲作の中心地で、年間2〜3期の作付けが行われます。しかし近年は都市化の進展により農地面積が減少しており、単位面積あたりの生産性向上が課題となっています。

北西山岳部(ソンラ省・ラオカイ省など)では、近年マンゴー・アボカドなどの果樹栽培やアラビカ種コーヒーの生産が急拡大しています。少数民族が多く暮らす地域でもあり、伝統的な棚田農業と近代農業の融合が進んでいます。

バクザン省のライチ、タイグエン省の茶、イエンバイ省のシナモン、ランソン省のスターアニスなど、各省に特色ある農産物があり、地理的表示(GI)登録も進んでいます。

主要農産物

米(紅河デルタ)、ライチ(バクザン省)、茶(タイグエン省・フート省)、シナモン(イエンバイ省)、スターアニス(ランソン省)、マンゴー(ソンラ省)、アラビカコーヒー(ソンラ省)、柑橘類(ホアビン省)、桃・梨(ラオカイ省サパ周辺)、薬用植物

課題と展望

北部農業の最大の課題は、都市化による農地減少と高齢化です。一方で、中国国境を活かした対中輸出の拡大、冷涼な気候を活かした高付加価値農業(有機野菜・温帯果樹)、少数民族の伝統農産物のブランド化など、成長のポテンシャルも大きい地域です。ハノイ近郊ではスマート農業やハイテク農業団地の整備も進んでいます。

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この記事を書いた人

京都で食品ブランドを運営しながら、これまで乾燥野菜や野菜パウダーなど、素材の魅力を活かした商品づくりに携わってきました。現在はベトナム在住2年目で、現地ではコーヒーの生産現場にも関わり、栽培から加工、味づくりまで一貫して学んでいます。毎日の暮らしの中で、安心して楽しめる食品を届けたいという思いから、生産背景や作り手の顔が見える商品を大切にしています。日本とベトナム、それぞれの食文化の魅力を活かしながら、日常にちょっとした豊かさを届けることを目指しています。

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