ベトナム農産物輸出額ランキングTOP10【2026年版】

ベトナムの農産物輸出、どの品目がどれくらい稼いでいるか、すぐに答えられますか。

「コーヒーが有名なのはわかるけど、実際の規模は?」「コメや水産物はランキング上位?」──こうした疑問を持つ農業関係者や食品輸入業者は多いはずです。

この記事では、2025年実績をベースにした最新データで、ベトナム農産物の輸出額ランキングTOP10を品目別に解説します。成長率・主要輸出先・日本との関わりも合わせて紹介するので、ベトナム農業ビジネスを検討している方にもそのまま使える内容です。

目次

ベトナム農産物輸出の全体像

2025年、ベトナムの農林水産物の総輸出額は約620億米ドルに達しました。前年比で約8.2%増と、堅調な成長を維持しています。

世界市場でのベトナムの存在感は年々高まっています。コショウとカシューナッツでは世界最大の輸出国であり、コーヒーではブラジルに次ぐ第2位です。

指標 数値
総輸出額(2025年) 約620億USD
前年比成長率 +8.2%
主要輸出先 中国・米国・EU・日本
世界シェア1位の品目 カシューナッツ・コショウ

輸出相手国で最大のシェアを占めるのは中国で、全体の約25%です。次いで米国・EU・日本が主要市場となっています。

輸出額ランキングTOP10 一覧表

まず全体のランキングを確認しましょう。

順位 品目 輸出額(億USD) 前年比 主要輸出先
1位 水産物 108 +9.5% 米国・EU・日本・中国
2位 木材・林産物 162 +6.1% 米国・EU・日本
3位 コーヒー 57 +12.3% ドイツ・米国・イタリア
4位 コメ 52 +5.4% フィリピン・インドネシア
5位 カシューナッツ 38 +7.8% 米国・オランダ・中国
6位 野菜・果物 36 +11.2% 中国・米国・日本
7位 天然ゴム 23 +3.6% 中国・インド
8位 コショウ 13 +8.9% インド・米国・ドイツ
9位 キャッサバ製品 11 +4.2% 中国・韓国
10位 紅茶 3.5 +2.1% パキスタン・台湾・ロシア

※輸出額は2025年実績の概算値。木材・林産物は農林水産省基準で農業関連品目として集計。

成長率が特に目立つのはコーヒーと野菜・果物です。どちらも前年比10%超の伸びを記録しています。

【1〜3位】水産物・木材・コーヒーの詳細

1位:水産物(108億USD)

水産物はベトナム農業輸出の中核品目です。エビ・パンガシウス(ナマズ)・マグロが3大輸出品で、エビだけで全体の約40%を占めます。

主要輸出先は米国・EU・日本・中国。日本への輸出額は年間約1,500億円規模で、スーパーの鮮魚コーナーや回転寿司でもベトナム産エビは定番品になっています。

近年は加工度の高い冷凍食品の需要が増えており、単純な一次産品輸出から付加価値型への転換が加速しています。

2位:木材・林産物(162億USD)

金額ベースでは最大の品目ですが、農産物との分類が曖昧なため別枠とするケースもあります。家具・内装材が輸出の中心で、米国向けが最大のシェアを占めます。

日本向けにも床材・家具が輸出されており、日系インテリアメーカーとの取引も増えています。

3位:コーヒー(57億USD)

ベトナムはブラジルに次ぐ世界第2位のコーヒー輸出国です。ロブスタ種が生産量の約95%を占め、インスタントコーヒー原料として欧州・アジアに大量輸出されています。

2025年の輸出額は前年比+12.3%と大きく伸びました。世界的なコーヒー価格高騰を追い風に、輸出額・単価ともに上昇しています。

【4〜7位】コメ・カシューナッツ・野菜果物・ゴムの動向

4位:コメ(52億USD)

2023年にインドがコメ輸出を一時規制したことで、ベトナム産コメへの世界的な需要が急増しました。2025年の輸出量は約850万トンで、前年比+5.4%と安定した成長を続けています。

主要輸出先はフィリピン・インドネシア・マレーシアなどアジア諸国です。日本向けには「ST25」や「ジャスミン米」など高品質品種の輸出が増えており、一部のスーパーでも取り扱いが始まっています。

5位:カシューナッツ(38億USD)

カシューナッツは輸出額・輸出量ともに世界第1位の地位を守っています。主要輸出先は米国・オランダ・中国で、原料カシューをアフリカから輸入し、国内加工して再輸出するモデルが定着しています。

加工工場の機械化が進んでおり、品質の安定化と生産コスト削減が両立されています。

6位:野菜・果物(36億USD)

野菜・果物は近年で最も急成長している分野の一つです。ドリアン・マンゴー・バナナ・ライチが輸出量を牽引しており、特にドリアンは中国向けで急拡大しています。

2025年の輸出額は前年比+11.2%と高成長を維持。日本市場でもベトナム産バナナやマンゴーの流通量が増えており、認知度が上がっています。

7位:天然ゴム(23億USD)

天然ゴムはメコンデルタと中部高原地帯が主産地です。輸出先は中国が全体の約60%を占め、自動車タイヤ向けの需要に依存しています。国際商品相場に左右されやすく、成長率は他品目と比べると緩やかです。

【8〜10位】コショウ・キャッサバ・紅茶の特徴

8位:コショウ(13億USD)

コショウの輸出量では世界第1位を長年維持しています。主産地は南部のビンフオック省・ダクラク省です。

輸出先はインド・米国・ドイツが上位で、ベトナムコショウはスパイス業界での品質評価が高いです。2025年の輸出額は+8.9%と回復傾向にあります。

9位:キャッサバ製品(11億USD)

キャッサバはでん粉・タピオカパールとして加工・輸出されます。主要輸出先は中国で、食品加工業向けの需要が安定しています。大きな成長はないものの、安定した輸出基盤を持つ品目です。

10位:紅茶(3.5億USD)

紅茶の主産地は北部のタイグエン省です。パキスタン・台湾・ロシアが主要輸出先で、輸出額の規模は小さいものの、オーガニック茶や高品質品への移行が進んでいます。日本向けには緑茶・ウーロン茶の輸出も増えています。

日本とベトナム農産物の関係

日本はベトナム農産物の重要な輸出先の一つです。水産物・コーヒー・バナナ・野菜の輸入が多く、日本のスーパーや外食産業でもベトナム産食品は欠かせない存在になっています。

品目 日本へのベトナム産輸入額(概算)
水産物(エビ・パンガシウス) 約1,500億円
コーヒー 約300億円
バナナ・果物 約200億円
野菜(冷凍含む) 約150億円

日本とベトナム間では2008年にJEPAが発効し、農産物の関税削減が段階的に進んでいます。2026年以降もベトナム産農産物の輸入増加が見込まれており、日本の食品輸入業者にとってはサプライヤーとしての重要性が高まっています。

まとめ

ベトナム農産物の輸出額ランキングTOP10の要点を整理します。

  • 水産物はエビ主導で108億USDと金額面で最大の農業品目
  • コーヒーは前年比+12.3%と最高水準の成長率を記録
  • カシューナッツ・コショウは世界シェア1位を維持し続けている
  • 野菜・果物はドリアン需要拡大などで+11.2%の急成長
  • 日本はベトナム農産物の主要輸出先で、関係は年々深化している

ベトナム農業は品目の多様化と高付加価値化が同時に進んでいます。2026年以降も輸出拡大が続く見通しで、食品輸入やビジネスパートナーの選定において見逃せない市場です。

VN AGRIでは、ベトナム農業の最新情報を発信しています。

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